今回使った自転車はパナソニック ORTC21/FRTC21。
平郡島は、広島市内から約70kmの柳井港より、フェリーに乗って行きます。
山口県の瀬戸内海沖に浮かぶ島で、人口は約350人の自然豊かな場所、
島内は高齢化が進み65歳以上の割合が70%以上を占めているそうです。
今回は、この平郡島に源平時代から伝わる「蛇の池の伝説」をめぐる旅です。
~蛇の池伝説~
「日本の本島に暮らしていた大蛇が、源平の戦いの激しさから、離島の平郡島に移り住む事を決めたそうな。
そして、海を渡るために美しき姫に化け、漁師に「平郡島に渡して下さい」と呼びかけました。
その代わりに、一度だけこの漁師に大漁を約束してくれるとのこと。ただし、一度限りという約束でした。
姫を平郡島に渡した後、約束の場所で漁をするとと船が沈むばかりの大漁になりました。
大きな利益に味をしめた漁師は、姫との約束を破り、再度同じ場所で漁を行いました。
すると、取れた魚は全て蛇に変わり、驚いた漁師は海に飛び込んで一目散に逃げたそうです。
一体、蛇の池とはどんな場所なのか、見に行ってみる事にしました。
山口県、柳井港よりフェリーに乗って出発します。
定期便「へぐり」は1日2往復します。
午前と午後、1便ずつしかないので、乗り遅れると大変なので、注意してください。
料金は大人が1,540円、自転車が480円。
平郡島の西と東に着港しますが、どちらに行っても料金は同じでした。
この日は朝から湿度が高く、霧も深かったです。
海との境界線もわからない程でした。
石垣の壁が多い平郡島はどこか南国を思わす雰囲気。
目指す「蛇の池」は島の北西に位置する場所。
島の北側を走る道は舗装されているので、自転車でも走りやすいです。
また島内に信号は1つもないので、気持ちよく走れます。
ただ、蛇の池に通じる道に入ると、舗装路上に落ち葉や瓦礫があって荒れています。
タイヤが細めのロードバイクで行くなら、慎重に走った方が良いですね。
僕はミシュランのパワーシリーズの軽量タイヤ、コンペティションで走りましたが、
スリップもせず、すこぶる調子がよかったですよ。
荒れた舗装路をどんどん進んで行くと、遂に「蛇の池」に到着。
社のような建物が海と池の間に建っていました。
路肩の荒廃が進んでいるようで、崩れやすそうなところも。
そして、これが蛇の池です。
水は少々濁っていて、水中がよく見えませんでした。
伝説によるとこの場所に”大蛇”が住みついているとの事。
しばらくこの場所で滞在していましたが、野生のカモが群れを成して泳いでいるものの、変わった生き物はいませんでした。
ただ、この写真を撮った後、水面に蛇の頭のような(ネッシーのような…)ものが見えましたが、
すぐに潜ってしまったため残念ながら写真におさめる事ができませんでした。
伝説によると、蛇の池正面にあるこの海が大漁の魚が捕れた場所との事。
ただ僕が気になったのは海岸の様子。
石ころが沢山敷き詰められているのですが、このような海岸は瀬戸内海では初めて見ました。
太平洋や日本海の海岸ではよく見られた海岸なのですが、
もしかしたら、大漁に魚が捕れた伝説と何か関わりがあるのかなと。
「蛇の池伝説」は平郡島に残る伝説の内の1つ。
他にも「幽霊船の伝説」や「白鷺の鼻伝説」など、数々の言い伝えが残る不思議な島です。
ちなみに猫の島としても有名だそうですよ。
平郡島の観光協会よりマップを少し頂きました。
ご興味がある方は差し上げますので、ぜひ平郡島へ行ってみてください。